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  ギヤポンプのトラブルについて
ギヤポンプのトラブルは、大きくわけて2通りに区分されます。
ポンプ自身に起因するものと、
ポンプ以外の要素に起因するものです。

 
■ギヤポンプのトラブルとして見かけ上、生ずる現象は、主に次の9つが挙げられます。
1.回転不能 2.液漏れ 3.吐出量不足
4.吐出圧力不足 5.吸込不能 6.ポンプの発熱
7.圧力計の振れ 8.モーターの過負荷 9.異常騒音・振動
 このコーナーでは、そのトラブルの原因についてまとめていきます。

トラブルの原因

1.回転不能
ポンプが、配管中の異物等を噛み込んだ場合
送液の温度上昇によって、サイドクリアランスが無くなり“カジリ”を生じた場合
空運転又は、長時間のカスリ運転をした場合
内蔵安全弁が作動したままでの長時間運転により、ポンプ室内で液温が上昇し、サイドクリアランスが無くなり“カジリ”を生じた場合
鋳造品の歪み等により、サイドクリアランスが無くなりカジリを生じた場合
シャフト折損等を生じた場合
ポンプの芯出し不良やVベルトの張りすぎによってギヤと側板が接触し“カジリ”を生じた場合
吐出管路の閉めきり運転,仕様圧力オーバーでの運転による“カジリ“を生じた場合
ポンプ内の部品摩耗による“カジリ” を生じた場合、とりわけ、軸受(メタル)・ベアリングの摩耗が進行した場合
原動機または、電動機等の事故による場合
電気配線又は、スイッチ等の不良による場合
空運転などで傷がついた場合、事故発生後すぐには回転不能とならず、その時の傷が原因となって、しばらくしてから回転不能になることがあります。そのもととなる傷は、ポンプ据付直後の試運転のときに発生することも多いようです。
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2.液漏れ
(1) シール漏れ
  送液とパッキン材・シール材の材質が合っていない場合
  吸込側に押込み圧がかかっている場合
  逆回転をした場合
  シャフトが摩耗した場合
  送液の粘度が仕様粘度より低下した場合
  シール面に傷がある場合
  メカニカルシールの封液または送液にスラリー等の異物が混入している場合
  メカニカルシールのシール面が摩耗した場合
  組込不良、シール面の片当たり等による場合
  メカニカルシールの摺動熱によって送液が硬化した場合
  メカニカルシールの封液が、熱膨張を起こした場合
  ポンプ停止中に圧力がかかり、メカニカルシールの部品を変形・破損させた場合

  グランドパッキン、オイルシール、メカニカルシールは構造上、液漏れを完全に止めることはできません。
完全に液漏れを防ぎたい場合は、シールレスギヤポンプをお使いください。

(2) その他の部分からの漏れ
  ケース・カバーの合わせ目に異物が入っている等の組込不良
  仕様条件に対して、異常な高圧がかかっている場合
  電磁弁の急閉、バイパス配管が細く圧力が逃げない場合
  ガスケットの破損、パッキン剤の塗布不良(塗りムラ)
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3.吐出量不足
安全弁が作動している場合(圧力計が振れる)
安全弁のシート面に異物が挟まっている場合
吸込管路、ポンプシール部からの空気の漏洩がある場合
吸込側の抵抗過大(キャビテーション)を生じている場合
  送液の粘度が高くなった場合
  吸込側のバルブを絞りすぎた場合
  吸込側の落差が少なくなった場合
  ストレーナーが目詰まりした場合
  送液の粘度・流量に対して配管が細い場合
  送液の粘度に対して回転速度が過大である場合
仕様圧力をオーバーしている場合
送液の粘度が仕様より著しく低下した場合
ベルトのスリップ等で正規の回転速度が出ていない場合
摩耗によりポンプ内のクリアランスが大きくなった場合
流量計が故障している場合
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4.吐出圧力不足
吐出量不足が生じた場合
安全弁が作動している場合(圧力計が振れる)
安全弁のシート面に異物が挟まっている場合
吸込側の抵抗過大(キャビテーション)を生じている場合
  送液の粘度が高くなった場合
  吸込側のバルブを絞りすぎた場合
  吸込側の落差が少なくなった場合
  ストレーナーが目詰まりした場合
  送液の粘度・流量に対して配管が細い場合
  送液の粘度に対して回転速度が過大である場合
吐出管路の抵抗が過小になった場合
  ノズルの摩耗によりノズル部の抵抗が減少した場合
  送液の粘度が低下して管路抵抗が減少した場合
摩耗によりポンプ内のクリアランスが大きくなった場合
圧力計が故障している場合
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5.吸込不能(ポンプがまわっても液を汲んでこない)
安全弁が作動している場合(圧力計が振れる)
安全弁のシート面に異物が詰まった場合
吸込側の抵抗過大(キャビテーション)を生じている場合
  送液の粘度が高くなった場合
  吸込側のバルブを絞りすぎた場合
  吸込側の落差が少なくなった場合
  ストレーナーが目詰まりした場合
  送液の粘度・流量に対して配管が細い場合
  送液の粘度に対して回転速度が過大である場合
吸込側に空気の漏洩がある場合
吸込管が液中にディップ(浸漬)していない場合 <例:タンクが空である>
地下タンクからの汲み上げなどで、送液の粘度が低く吸込配管中にチャッキ弁(逆止弁)がない場合、或はあってもチャッキ弁が作動不良で、ポンプ停止中に液が全部落ちてしまう場合
ポンプ内部がドライの状態(乾いている状態)のため、吸込側に所要の負圧を発生させることができない場合
吸込管の流速が過小である場合
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6.ポンプの発熱
閉回路で、タンク容量が過小のため、液温自体が異常上昇している場合
ポンプの内蔵安全弁が頻繁に作動する場合、或は作動しっぱなしになっている場合
グランドパッキンを締めすぎている場合
ポンプの軸受部、軸封部等が部品の摩耗等により発熱している場合
芯出し不良や、Vベルトを張りすぎている場合
  ベースの狂い等による場合
  ポンプの据付不良による場合
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7.圧力計の振れ
安全弁が作動している場合(チャタリング等)
吸込配管から、空気を吸っている場合
吸込配管内で、送液が一部蒸発している場合(ベーパーロック現象)
吸込側が抵抗過大(キャビテーション)を生じている場合
配管内にエア溜りがある場合
圧力計が故障している場合
 原因によっては、ゲージの振れのほかに、振動・騒音や吐出量の減少を伴う場合があります。
 ポンプ周辺の状況も併せて、お調べください。
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8.モーターの過負荷
吐出管路の閉鎖・閉めきり運転等、吐出圧力が、仕様以上になっている場合
回転速度が、仕様以上になっている場合
送液の粘度が温度の変化等により増大した場合
ポンプ内が摩耗した場合
ギヤが“カジリ”または軸受(メタル)が“焼付”を起こす寸前の状態になった場合
異物を噛み込んだ場合
グランドパッキンを締め過ぎた場合
ポンプの芯出し不良や、Vベルトを張りすぎている場合
  ベースの狂い等による場合
  ポンプの据付不良による場合
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9.異常騒音・振動 調査項目
安全弁が作動している場合(圧力計が振れる)
吸込側の抵抗過大でキャビテーションを生じている場合
  送液の粘度が高くなった場合
  吸込側のバルブを絞りすぎた場合
  吸込側の落差が少なくなった場合
  ストレーナーが目詰まりした場合
  送液の粘度・流量に対して配管が細い場合
  送液の粘度に対して回転速度が過大である場合
流速が過大で配管内で乱流現象が起きている場合
吸込管路に空気の吸込みがある場合
ポンプが空運転している場合
歯車の噛み合い不良、バックラッシ不適当、閉じ込み現象など
ポンプ前後の配管が共振・共鳴している場合
カップリングの芯出し不良の場合
ポンプ内が摩耗した場合
モーター、ギヤードモーターからの騒音が発生している場合
カップリングまたはカップリングピン、ゴムの摩耗
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 以上ギヤポンプに関するトラブルの概要を箇条書きしましたが、
トラブルの原因を特定する事が困難な場合も多々あります。
 またいくつかの原因が重なって起きているときには、よりいっそう原因の特定が難しくなります。
 トラブルを避けるためにも、取扱説明書に従って運転をしてください。


取扱説明書

  ギヤポンプ一筋 80年 技術の大東
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